シングルセル単離(シングルセル化)|各シングルセルを隔離した状態で維持
近年、細胞集団における個々の単一細胞の違いや、特定のシングルセル遺伝子情報に着目したシングルセル研究が注目を集めています。シングルセル解析を行うためには、細胞懸濁液から各シングルセルを個別に隔離する「シングルセル単離」工程が不可欠です。各細胞が隔離されていない場合、調製したシングルセルが再凝集し、後工程で得られるデータの解像度や信頼性が低下します。
マイクロ流体技術を用いたシングルセル単離
① 流路分岐によるシングルセル分注
煩雑なマニュアル操作や高価な装置を使用せずとも、シングルセル分注・培養プレート 1Cellシリーズのようなマイクロ流体デバイスを用いることで、ピペットから注入した少量のサンプル液を、プレート上のマイクロ流路分岐によって各ウェルへ均一に分注できます。これにより、シングルセル単離を簡便かつ低コストで実施することが可能です。分注後も各ウェル内でシングルセルを隔離したまま、シングルセルクローニングを行うことができます。
ピペットによる注入・分注操作例
1CellDish™-60mm(ワンステップ操作)
>> シングルセル分注・培養プレート 1Cellシリーズの詳細
② ドロップレットを用いたシングルセル単離
現在、多くの全自動シングルセル解析プラットフォームが利用されていますが、マイクロ流体チップやマイクロ送液ポンプで構成される半自動型マイクロ流体システムは、既存のscRNA-seqでは対応が難しいアプリケーションや、新規プロトコールの開発において有用です。
シングルセルドロップレットジェネレーター DMSCSシリーズ
DMSCSシリーズは、マイクロ流体チップを用いて、細胞・細菌・バイオ分子などのサンプルをマイクロスケールのドロップレット(エマルジョン)内にハイスループットで単離・区画化するシステムです。モジュール構成による高い柔軟性と、特定の試薬やプロトコールに依存しないオープン設計により、多様なアプリケーションや独自の研究開発に対応できます。
DMSCSシリーズは、マニュアル操作と比較して効率的にシングルセル単離(カプセル化)や細胞アッセイ処理を実施できます。一方で、大量の定型解析を既存プロトコールで実施する場合には、実績のある全自動シングルセル単離プラットフォームが適しています。
参考文献
- Gross, A. et al. “Technologies for Single-Cell Isolation.” International Journal of Molecular Sciences, 16(8), 16897–16919 (2015). doi:10.3390/ijms160816897
- Nguyen, Q.H. et al. “Experimental Considerations for Single-Cell RNA Sequencing Approaches.” Frontiers in Cell and Developmental Biology, 6, 108 (2018). doi:10.3389/fcell.2018.00108
- Valihrach, L. et al. “Platforms for Single-Cell Collection and Analysis.” International Journal of Molecular Sciences, 19(3), 807 (2018). doi:10.3390/ijms19030807
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